スウェーデンの小さな工具店売上25%UP!隠れた資産を生かして成功したビジネスモデルの秘訣

スウェーデンのとある街。その街にある工具店は大型ホームセンターの影響でことごとく廃業。そんな中で唯一生き残っているある小さな工具店のお話……。こちらが使われたプロモーション動画。

こちらのプロモーションの内容は、『ブログタイムズBLOG』で紹介されているので、以下要点を引用します。(一部省略)

  • 時期:2012年12月
  • 国名:スウェーデン
  • 企業名:Malmö Hardware Store
  • 業種:工具店

概要

▶ 施策背景

同社はお店の売上の大半が、ペンキやクギや修繕テープといったいわゆる「消耗品」から成り立っていて、大抵1,2回しか使用しないような電動ノコギリや電動釘打ち といった「専門工具」は大した売上になっていないという点に着目しました。

▶ 施策内容

同社は、自家用車の相乗り方式いわゆるカープールにヒントを得て、専門工具を“無料”で貸し出す「Toolpool」という企画を実施します。

ユーザーはスマートフォンで「Toolpool」のフェイスブックページで会員になり、借りたい専門工具をページ上で選び、借りたい日をセレクトするだけ。すると選んだ専門工具を貸し出してくれる店舗が表示されるので、後はセレクトした当日にその店舗に行って借りられるという流れです。

店舗に専門工具を借りに来たお客さんは、次いでにペンキやクギや修繕テープといった消耗品を合わせて購入してくれます。これこそが同社が「Toolpool」を企画した最大のポイントです。なお、同社は無料で専門工具を貸し出す代わりに、会員にFacebookでこの「Toolpool」についてシェアしてくれることも促し、口コミにより会員の獲得を図りました。

▶ 結果

この試みは新聞や雑誌、Webなど数多くのメディアにおいて斬新で素晴らしい取り組みだと報道され、会員数の増加にも寄与しました。この結果、お店の売上は工具を借りに来た会員による“次いで買い”の効果もあり、25%も上昇しました。

O2Oマーケティングの成功事例

黄色いドリル

のプロモーションは、O2Oマーケティングの成功事例として紹介されています。O2Oとは、『オンライン to オフライン』、つまりネットとリアルをつなぐマーケティングのことです。パソコンやスマホ、タブレットなどでプロモーション・集客・宣伝を行って、リアルな店舗へお客さんを呼び込むマーケティングのことです。

例えばこの事例では、Facebookページを利用して貸し出し日時の予約。さらにシェアの機能を生かした口コミなどが成果に繋がっています。また、オンラインメディアでの紹介、新聞や雑誌などのオフラインメディアでの紹介などの効果もあって、売上25%アップ。プロモーションとしては大成功ですね。

O2Oよりも重要で注目すべき点

虫眼鏡をかざす男性

の記事ではO2Oマーケティングの事例として紹介されています。Facebookの活用、口コミの起こし方などは確かに参考になります。でも、この取り組み、そもそもプロモーションというか、ビジネスモデル自体の変更と言えますよね。そして、最も注目すべき点は、ソーシャルメディアの活用とか、無料貸し出しを取り入れたという点でもないと思います。

この事例でぼくたちが注目すべきなのは、“自社の売上が何で成り立っているかを分析した”という点です。電動ノコギリや電動釘打ちなどの専門工具の販売を止めてレンタルにし、消耗品を販売する機会を増やす戦略を取れたのは、この分析があってこそです。

あなたの売上は誰に、何に支えられているのか?

パレートの法則
『パレートの法則』というのをご存知ですか? 様々なことがなぜか80対20に分かれるという法則です。例えば、自社の「売上の80%は20%の顧客によって生まれている」といった結果に至るという法則です。これが結構確からしい。

実際あなたも確かめてみてください。売上の多くはどこから生まれているのか? ある特定の商品がほとんどの売上に貢献しているかもしれません。ある特定の顧客層がほとんどの売上に貢献しているかもしれません。そして、それが判明すると、自社が何に力を注げばいいのかが見えてきます。そうすることで、この工具店のようにビジネスモデルを変更するという発想が生まれる可能性すらあります。

この工具店の売上に占める“消耗品”の割合がどの程度だったのかは明かされていませんが、恐らく8割とか、それ以上だったのだと思います。同じように、どの商品をより改善すればいいのか? どんなお客さんをより大切にすればいいのか? といったようなことが分かれば、売上アップの道筋が見えてくるでしょう。ぜひ1度自社の売上の構成比を確認し、マーケティングに応用してみてください。